1. あらかじめ麻酔液を36℃程度に温めておきます
2. 表面麻酔薬を歯ぐきに塗り2,3分待ちます
3. 直径0.3mm(髪の毛3本分ほど)の細い注射針を使って麻酔します
4. 針を刺すときには歯ぐきをひっぱり、しみこませるように麻酔液を入れていきます
5. 麻酔液を追加するときには、針で刺す部分の粘膜をピンセット等で触って感覚がない
ことを確認してから針を刺します
6. 麻酔の効果が出るまで5分程度待ちます
7. 麻酔が効いたことを確認してから歯を削り始めます
“歯の治療は痛いから嫌だ”
多くの人がこのように考えています。
しかし、麻酔を適切に行ったら痛みはほとんど感じなくなります。
“そうはいっても、その麻酔が痛いはずだ”
確かに麻酔をするためには注射針を歯ぐきに刺すことになります。
想像すると痛そうですね。
しかし、ポイントをおさえた処置を行えば痛みの少ない麻酔を実現させることは可能なのです。
私には麻酔時の痛みを出来るだけ抑えることにこだわる理由があります。
“小学生の頃に受けた麻酔が涙が出るほど痛かった”のです。
麻酔に対してはトラウマを抱えていましたが、歯科医師となったからには“患者さんに同じような思いをさせてはいけない!”と考えています。
むし歯治療や歯周病治療、抜歯等の外科処置など日々の診療の中で麻酔をしない日はありません。
それほど回数の多い処置がとても痛かったら…。
歯医者になんか行きたくないと思っても不思議ではありません。
衝撃を受けた“ほとんど気づかない麻酔”
大学病院で勤務していた頃には歯科医師同士で麻酔の練習をしていました。当然そうした時には指導医から様々なアドバイスをもらいます。そして、驚くことにアドバイス通りに麻酔をすると“全く痛くなかった!”と言われるのです。
私には過去の苦い経験もあるので“全く痛くない”なんてことはありえないと考えていました。
しかし、自分が相手の練習台となった時に受けたショックの大きさはよく覚えています。
針を歯ぐきに刺した瞬間がわからなかったのです!チクッとすらしませんでした。
人によっては麻酔のやりやすさや効きやすさは違いますが、その時にはこう思いました。
“刺した瞬間すら感じさせない麻酔をすることが可能”であること
“小さい時に受けた、とんでもなく痛い麻酔は一体なんだったのか?”ということ
よしざきファミリー歯科で目指している麻酔は、そのような“刺した瞬間すらわからない麻酔”なのです。
麻酔で痛みを感じるのは注射針を刺すときと
麻酔薬を注入するときです
この2点に対して徹底的に配慮すれば、前述のように刺したことがわからないような麻酔が可能だとわかりました。
歯ぐきには2つの種類があることを知っていますか?
歯ぐきには歯に近いところにあるかたくて動かない部分と歯から遠いところにあるやわらかくて動く部分とがあります。
かたい部分に麻酔をすると効果的に麻酔を効かせることができますが、いきなり注射針を刺すととても
痛みます。麻酔が痛いのはかたい歯ぐきに注射針を刺すことが原因です。
よしざきファミリー歯科ではやわらかい部分に注射針を刺しますが、ただ刺すだけではありません。
注射針を刺す部分にはあらかじめ表面麻酔薬を塗り、2,3分程度待つことで歯ぐきの表面をしびれさせます。しびれた頃を見はからい直径0.26mm(髪の毛2本分ほど)の非常に細い針を使って“歯ぐきをひっぱり”ながら刺してます。
ほとんど気づかない麻酔を実現するためには、注射針を刺すときの“歯ぐきをひっぱる”動きがとても重要なんです。
あなたは血液検査の採血をうけたことはありませんか?そのときに針を刺す部分の皮膚をのばされた記憶はないでしょうか。その目的のひとつに痛みを感じにくくするということがあります。
よしざきファミリー歯科の麻酔では針が刺さる瞬間の“チクッ”という痛みをできる限りなくすために、表面をしびれさせた上で適度にひっぱりながら針を刺すようにしています。
麻酔液はあらかじめ人肌にあたためています
麻酔液は体にとっては異物です。
一般的に体の中に異物が入ってくると、体は刺激に対して反応し痛みが生じます。
ところが、ふたつの配慮をすることでその痛みを緩和することができます。ひとつは麻酔液の温度を人肌程度にすることであり、もうひとつは麻酔液をしみこませるようにゆっくりと注入するということです。
麻酔液は体の中に入っていくと同時にその効果を発揮するため、わずかでも体内に入ってしまえばあとは痛くなることはありません。
カートリッジウォーマー
麻酔液を36℃に温めておくことができます