「小さいと思っていたむし歯なのに、歯科医院に行ってみたら神経ぎりぎりの大きさだったと言われた!」
という経験をお持ちの方いませんか?
むし歯は小さいように見えて実は中で大きく広がっていることがよくあります。
その理由を歯の構造から解説します。
歯は、歯の頭の部分にあたる「歯冠」と根っこの部分にあたる「歯根」があります。
今回は「歯冠」部分の構造について見ていきます。
(「歯根」部分の構造についてはこちらをご覧ください↓)
目次
歯冠の構造
歯冠は外側からエナメル質、象牙質、歯髄の3層構造になっています。
・エナメル質
歯の一番外側に位置し、人体の中で最も硬い組織です。
水晶と同等の硬さがあると言われており、組成はハイドロキシアパタイトという無機質が97%を占めています。
歯に対する様々な刺激から歯髄や象牙質を守る役割があります。
・象牙質
エナメル質より軟らかいですが、骨より硬い組織です。
ガラスと同等の硬さがあると言われており、組成はハイドロキシアパタイトが70%、有機質が20%、水が10%となっています。
象牙質に刺激が加わると歯髄にも刺激が伝わり、歯がしみたり痛みを感じます。
・歯髄
歯の中央にある組織で、神経や血管が通っています。
痛みを感じるのはこの部分で、むし歯が歯髄まで到達して炎症を起こすと強烈な痛みがでることがあります。
小さいと思っていたむし歯が大きかったりする理由は?
むし歯が進行するときは歯の表面から進んでいきます。
非常に硬い組織であるエナメル質の部分はむし歯はあまり大きく広がらないことが多いのですが、エナメル質よりも軟らかい象牙質にまで到達すると、象牙質に入った途端に中で大きく広がります(上図)。
これが表面上は小さいと思っていたむし歯が中で大きく広がっていたということが起こる理由です。
このむし歯をしっかり除去するには、象牙質で広がっている大きさ分、歯を削る必要が出てきます。
このように、気付かないうちにむし歯が大きく広がっていたということが起こりえますので、定期的に歯科医院でチェックを受けるようにしましょう。
よしざきファミリー歯科
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