訪問歯科診療では、ポータブルユニット(携行式の切削・吸引装置)を持参することで、むし歯の治療や根管治療など大抵の治療を行うことが可能です。
しかし、診療室で行う場合と遜色ないレベルの治療ができるわけではありません。診療室とは治療をする環境が違いますし、治療を受ける方の体力や免疫力の低下などを考慮して、やれることが制限される場面が多々あるためです。
そのため、訪問歯科診療での治療方針は、“無理をせずにやれることをやる”、“歯科治療が必要な状態にさせない”というものになります。
“やれることをやる”というのはどういうことでしょうか。一般的に治療を行う際には、そのメリットとリスクやデメリットとを比較検討して、メリットが大きい場合に治療を開始していきます。
歯科治療は長時間口を開け続けないといけないため、体力のある人でもしんどいと感じることが多いかと思います。根管治療の場合は、そのしんどい処置を数回行わなければならず、治療途中で“もう治療したくない”と拒否してしまうケースも出てしまいます。そのため、むし歯を治すのではなく抜歯という選択をすることもあります。
具体的に要介護者の方に歯科治療を行う際には、以下のようなことを検討します。
・長時間口を開けておけず、治療を中断せざるを得なくならないか
・基礎疾患があり局所麻酔を行うことにリスクがないか
・治療時に誤飲・誤嚥をしてしまうリスクはどの程度か
・被せ物をや入れ歯を作るための型取りをできるのか
・指示通り口を開けたり閉じたりできるか
・水を口の中に溜めておけるか、水でむせないか
体力のある方にとっては問題ないレベルのむし歯治療や根管治療であっても、要介護の方にとってはかなりハードルが高くなってしまいます。そのため、できる限りむし歯治療や根管治療が必要な状況にならないようにしたいのです。
その対策として最も効果的なのは、むし歯ができないように口腔ケアを普段から徹底して行うことです。
本人が十分にセルフケアできるなら大きな問題はないのですが、要介護の方は介護者による口腔ケアや、歯科専門職による口腔ケアが必要となります。
介護者の方はしっかり歯を磨けているか不安に感じることもあるかと思いますので、歯科医師や歯科衛生士からのブラッシング指導を受けて頂くのもおすすめです。
身体が不自由で歯科医院にしばらく行けてないという方は、ぜひ訪問歯科をご依頼ください。
よしざきファミリー歯科
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